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行敏訴状御会通・第六章 禅天魔への論難に答える

            行敏訴状御会通

        第六章 禅天魔への論難に答える

本文(一八一㌻五行~一八一㌻七行)
 又云く禅宗は天魔波旬(はじゅん)の説と云云、此(これ)又日蓮が私の言に非ず彼の宗の人人の云く教外別伝と云云、仏の遺言に云く我が経の外に正法有りといわば天魔の説なり云云、教外別伝(きょうげべつでん)の言豈(あに)此の科(とが)を脱れんや。

通解
 また、訴状には「(日蓮は)禅宗は天魔波旬(はじゅん)の所説である(と言っている)」とある。
 これについていえば、これもまた、日蓮の私の言ではない。禅宗の人々は「我が法は教外別伝である」と述べているが、仏の遺言(涅槃経)に「我が経の外に正法があると言えば、それは天魔の所説である」とある。教外別伝の言は、どうしてこの科(とが)を脱れることができようか。

語訳
禅宗
 菩提達磨(ぼだいだるま)所伝の禅定観法によって悟りに至ろうとする宗派。仏法の真髄は教理の追求ではなく、坐禅入定の修行によって自ら体得するものであるとして、教外別伝(きょうげべつでん)・不立文字(ふりゅうもんじ)・直指人心(じきしにんしん)・見性成仏(けんしょうじょうぶつ)という謬義(びゅうぎ)を立てる。大聖人御在世当時は、大日房能忍(※)と弟子の仏地房覚晏(かくあん)の弘めた臨済禅の流れで、楊岐(ようぎ)派に属す大慧宗杲(だいえそうこう)の法嗣である拙庵徳光から印可された看話禅(かんなぜん)(※)が盛んであった。能忍の死後、鎌倉時代に栄西が臨済宗を、道元が曹洞宗を開いた。
〈追記〉
 大日房能忍は弟子を代理として宋に派遣し印可を得ているが、禅宗において嗣法して印可を受けるには、本来ならば師の面前に参じて偈を呈する必要があり、このような嗣法はほとんど例がなく、極めて特異な例であった。
 看話禅とは、公案(話)を考え、理解していくことによって悟りにいたろうとする禅風。南宋の宏智正覚(わんししょうかく)が大慧宗杲の禅風を評した語。曹洞宗の黙照禅に対し、臨済宗の修行法を指す。

天魔波旬(はじゅん)
 天魔は天子魔のことで四魔(煩悩魔、陰魔、死魔、天子魔)の一つ。第六天の魔王のことであり、波旬は殺者・悪者等と訳し、魔王の名。

教外別伝(きょうげべつでん)
 仏の悟り・本意は、文字や言語であらわされた経典や教理によらず、経文の外に以心伝心によって別に伝えられたとする禅宗の教義。禅宗では、仏法の真髄は一切経(教内の法)の外にあり、それは釈尊から摩訶迦葉に文字によらずに伝えられ、その法(教外の法)を伝承しているとし、経文を用いず座禅によって法を悟ることができるとしている。しかし一方では仏教以外の経書を学び、文筆を行い、教義を説くという矛盾を示している。

講義
 次に、訴状に「(日蓮は)禅宗は天魔波旬の所説である(と言っている)」と述べていることに対し、反論されている。ここに挙げられている訴状の内容は、先の行敏御返事の初度の難状の「禅宗は天魔の説・若(も)し依つて行ずる者は悪見を増長すと是四」(一七九㌻)にあたる。これもまた、大聖人は繰り返し言われていることであるが、決して「私の言」ではなく仏の言であるとして、経証を引いて道理を示されている。
 禅宗では「教外別伝」などと主張している。すなわち「仏法の神髄は一切経(教内の法)の外にあり、それは(大梵天王問仏決疑経によれば)釈尊が涅槃の時に、経文に依らずに、別に迦葉に付嘱した。その法(教外の法)を伝承しているのが禅宗である。釈尊の真意は経典にはなく、経典によって法を求めても仏法の真髄は得られない。経文によらないで座禅することによって悟りは得られるのである」と主張している。そこから、経典を「月をさす指」と言い、月をさしてしまえば指は必要ないように、経文などは不要であるとしているのである。
 大聖人は、この説に対して、涅槃の直前に説かれ「仏の遺言」ともいうべき涅槃経の戒めを引いて打ち破られている。涅槃経には「若(も)し仏の所説に順わざる者有らば当(まさ)に知るべしこの人はこれ魔の眷属なり」(取意)とある。つまり、自分(釈尊)が説いた経教にしたがわない者があれば、それは魔の眷属であるとの意である。この仏の金言によれば、禅宗の「教外別伝」という主張こそ、魔の所説であることは明らかであり、大聖人が禅宗を天魔と言われるのは、まさしく仏説によっておられるのである。

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